まぼろぐ ~痺辛!麻婆豆腐 探訪録~

麻婆豆腐を食べ歩きます!2・12・22日に更新予定です!

中華酒場 三国時代(東京・護国寺)

 

「主人が三国志大好きなんです!!」

 

店内の個室や広間はもちろん、テーブルや壁に通路まで…

目に見えるほとんどの場所に、三国志に関するモノが溢れる。例えば三国志の人物画や京劇面のイラスト、映画のポスターに系図などが貼られ、店内の空間は中華料理店ではなく、もはやコンセプト居酒屋では!

三国志好きにはたまらない演出がされていた。


今回は東京メトロ有楽町線 護国寺駅より徒歩1分の超駅近で、店内から三国志愛が溢れる…というよりも、むしろ溢れ漏れてしまっているナイスなお店「中華酒場 三国時代」を訪れた。

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看板には「桃園の誓い」

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関羽諸葛亮趙雲(?)・劉備黄忠張飛の5人が彩る。馬超は…?

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メニューはどれもお手頃価格。ありがたいっ!!

 

2019年(3月以降)にオープンしたばかりの、「安い」「うまい」で評判の三国志なお店。フロアは2階なのでエレベーターで上がることに。扉が開くと、そこは三国志の世界であった。

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エレベーターで別世界に来たかと思うほど、視界いっぱいに三国志に関するものが所狭いしと点在する。

お店に入る前からとても楽しい。

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三国志が大好きな私にとっては、エレベーター前のこのスペースだけで大満足!1時間は過ごせると思う。

エレベーター前で足を止めてしてしまうのも、お店にとっては迷惑でしかない。

「一体どんなお店なんだろう…」と、未知なるお店への期待しつつ、三国時代へ足を踏み入れることにした。


ホールにちょこんと置かれる琴を弾く諸葛亮像と、船頭に立つ諸葛亮像たちがお出迎え!どうもはじめまして!!

場面はお馴染みの「空城計」と「草船借箭」。

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また「桃園の誓い」をイメージしたミニ桃園も視界に飛び込んでくる。いつでも誰でも義兄弟の契りが結べる!!

 

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「我ら飲む時は異なれど、同年同月同日に酔わんことを!」

 

中国では「桃」の字は「逃」と同じ発音であることから、古来より邪気を払う仙木・仙果とされています。入口から悪気が入ってこないよう人知れずお店を守っているのかもしれません。

 

 

もちろん期待通り店内も、至る所に三国志

f:id:kyoudan:20220209230920j:plain趙雲

f:id:kyoudan:20220209230604j:plain黄忠

f:id:kyoudan:20220209230842j:plain荀彧・孫権

f:id:kyoudan:20220209230951j:plain孫権周瑜

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三顧の礼・三戦呂布・単刀赴会(?)・?

 

ここまでくると、気分はアトラクション。

もはや数の暴力でもあるが、どこを歩いても、どこを見ても楽しいのである。

 

 

長くなってしまうので本題へ。

メニューには四川麻婆豆腐や麻婆豆腐がなかったため、今回はランチメニューのマーボー丼セットをいただくことに。

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マーボー丼セット

 

第一印象はデカくてボリューミー!

「マーボー“丼”」とあるものの、盛り付けは深さのある器によそおったご飯の上に麻婆豆腐をかけるのではなく、カレーライスのパターン。

大皿でたっぷりなのは嬉しい誤算!

 

セットには春巻(2本)、サラダ、玉子スープ、ザーサイ、そして杏仁豆腐の4点がつく。これだけついて780円。本当に安い!

 

麻婆豆腐は日本人に慣れ親しまれているお馴染みの広東風。

ねっとりととろみがあり、少し大きめにカットされた豆腐に絡みます。オイルととろみの比率はO:T=4:6といったところ。

 

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麻も辣も控えめで餡自体は少し甘めな仕上がり。柔らかめに炊かれたご飯との相性もバッチリ!辛さは後からほのかに感じる程度で、花椒は香り付けにかかっている程度でシビれもほとんどない。

唐辛子などの辛さや刺激が苦手な人にはちょうどいい、優しい味わいの麻婆豆腐であった。

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スタッフのお姐さんに、なぜ店内に三国志に関するものがこんなにもあるのか伺ったところ、「主人が三国志大好きなんです!!」と笑顔で答えてくださった。

つまりそういうことである。

 

 

店内いっぱいに広がる三国志。その中でいただくボリュームたっぷりの中華料理は、お腹だけでなく心も十二分に満たす。三国志好きにとっては最高のお店、むしろ聖地になりえる。

コスパも非常にいいので、平日だけでなく休みの日にランチをするおすすめなお店である。

 

 

マーボー丼セット 780円(税込み)

 【麻(しびれ)】花椒が香るがシビれはなし。

 【辣(辛さ)】 ☆☆☆☆☆少し甘めで、ほのかな辛さが余韻に感じる

 【豆腐】絹ごし豆腐

 【辛さスピード】遅い

 【オイル:とろみ比】4:6

 

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中華酒場 三国時代

お店のアカウント【登録なし】

住所:東京都文京区音羽2丁目11-19 オトワKSビル2階

営業時間:ランチ:11時~15時/ディナー17時~23時
定休日:不定
※2022年1月現在の情報です

 

 

 

 

 

さて、そんな三国志愛が溢れかえる「三国時代」にて、毎月1回お笑い芸人のおくまんさん(@okuman1023)とNPO三国志フォーラム代表USHISUKEさん(@USHISUKE)による三国志のイベント「三国志義兄弟の宴」が催されています。

 

次回は2022年2月27日(日)13時より、「厳顔」をテーマに開催が予定されています。

 

三国志が好きな方はもちろん、あまり詳しくない方でも、かなり楽しむことのできるアットホームイベントです!三国志が溢れた空間で「三国志」を満喫されてはいかがでしょうか?

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店名はございません。(東京・渋谷)

JR渋谷駅 ハチ公口から徒歩数分。目まぐるしく変化をし続ける渋谷のど真ん中に、まるでその空間だけ過去に取り残されたかのような、昔ながらの昭和のレトロな面影を残す「のんべえ横丁」がのびる。

 

山手線に沿って伸びる路地には、屋台のような2~3坪ほどの小さなお店が40軒ほど所狭しに軒を並べる。

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そんなディープな場所に、今年の1月7日(金)スパイス麻婆豆腐専門店「店名はございません。」がオープンした。店名は「好きなように呼んで欲しいので店名はない」と語る若き店主。さて私は何と呼ぼうかな…

 

 

席はカウンター5席のみ。外観や内装も木の温かみを感じ、上品なヒノキの香りが広がる落ち着いた空間。カフェかと錯覚してしまいそうだが、ここは麻婆豆腐のお店である。

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画像はhttps://tabelog.com/imgview/original?id=r57840166836208より

 

メニューはこだわりの詰まった「スパイス麻婆豆腐定食」1種のみ。ランチタイム時のみ、1日25食限定(1月現在)で、1000円とリーズナブルでいただくことが出来る。繰り返しになるが、それが渋谷のど真ん中で、だ。

 

注文をすると店内は刺激的なスパイスの香りと、紹興酒の独特の香りに包まれる。カフェだった空間が一気に本格中華店になった!

 

そして麻婆豆腐が登場。

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スパイス麻婆豆腐セット

 

 

「麻婆豆腐を食べている」と感じるようにと、豚の細切れやエノキ、大きめの絹ごし豆腐が、色鮮やかな辣油の海に浮かぶ。オイルととろみの比率はO:T=10:0。

 

店主はカレーマニアということもあり、花椒やクミンなどの多彩なスパイスにも徹底したこだわり。辣油はもちろん豆鼓も自家製である。ちなみに食器も3点でかなりするらしい…

 

見た目も美しく最高だ!

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辛さのスピードはかなり速く、口に入れた瞬間から辛さを感じる。痛みを伴うガツンとした辛さではなく、じんわりとした辛さが最後まで続く。

 

辛さとともに口いっぱいにエノキや花椒、クミンなどの豊かな香り、そして豚肉の甘みと旨味。とても複雑だが、バランスよく素材の旨味や風味がまとまっていて本当に美味しい!

花椒は最初に爽やかに香るが、余韻にピリピリした心地がいい刺激が口に残る。

 

麻婆豆腐の中には豆板醤や花椒で辛いだけというものが少なからずあるが、これは辛さの中にコクもあり、最後まで全然飽きない。

「双琉」や「みのお一龍」のような系統で、辛さはそれらの麻婆豆腐よりもやや控えめ、といった印象。

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セットにはライスと和風スープが付く。中華スープではなく和風スープというのは、はじめめしてだ。

鶏ベースのスープに具材は鶏肉・とろろ・梅干しの3種類。味付けは塩のみ。素朴でさっぱりとしていて、麻婆豆腐でシビれた口直しにもちょうどいい。

 

白米も農家から取り寄せ、精米直後のお米を炊飯するこだわりっぷり。固すぎず、甘みもあり、麻婆豆腐がどんどん進んでしまう…

 

 

 

モーニングにガトーショコラとアールグレイのセットを1日5食限定で提供もされており、完売しなければランチ時にもオーダーできるそうだ。麻婆豆腐店にガトーショコラである。

 

意味が分からない!!

 

食べログを見ると麻婆豆腐の写真の中に、何枚かガトーショコラの写真が混ざっていたり、ジャンルも「中華料理・洋菓子」と通常ではありえない組み合わせになっている。店主曰く「ジャンルは定食・カフェにして欲しいな」

 

今日はあるよ、と教えていただいたので食後のデザートに1つ注文。

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とても濃厚なチョコレートの味わいと、生チョコのようにねっとりと滑らかな手作りのガトーショコラ。風味もしっかりと立っており、まさに絶品!

 

小学生の頃からお菓子作りをされているそうで、このガトーショコラは試行錯誤を繰り返し辿り着いた結果だそうだ。専門店も顔負けのレベルである。

 

 

「自分の食べたい麻婆豆腐がないので、自分好みの理想の麻婆を作ってしまおう」という普通ではまず実行に移せないきっかけでオープンした麻婆豆腐店

 

お店や料理だけでなく食材やスパイス類に食器類等など…細部までこだわりが詰まった人情味あふれるお店の麻婆豆腐、そしてガトーショコラ。何から何までこだわりの詰まったこんなお店が、まさか都会のど真ん中にで出合えようとは。

喧騒を忘れてゆったりと麻婆豆腐やガトーショコラを楽しんでみてはいかがだろうか

 

スパイス麻婆豆腐セット 1000円(税込み)

 【麻(しびれ)】後からピリピリとした痺れ

 【辣(辛さ)】☆☆☆☆最初から最後まで醤や豚肉の甘みやコクとともにじんわり感じる辛さ

 【豆腐】絹ごし豆腐

 【辛さスピード】速い

 【オイル:とろみ比】10:0

 

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店名はございません。

お店のアカウント【Instagram

住所:東京都渋谷区渋谷1丁目25-10

営業時間:モーニング 8時~11時/ランチ11時~15時(LO15時)
定休日:不定休(詳しくはInstagram参照)
※2022年1月現在の情報です

 

 

花梨麻婆飯店 あびこ店(大阪・苅田)

2020年7月、堺で人気の「花梨麻婆飯店」のあびこ店が、大阪メトロ御堂筋線 あびこ駅 東南出口から徒歩1分のところに上陸した。

「中華料理 花梨」がプロデュースする本格四川麻婆豆腐の専門店だ。

 

麻婆豆腐専門店なので、メインはもちろん麻婆料理。

「麻婆豆腐」「麻婆丼」そして「麻婆麺」の3種。さらにそれぞれ、日本人が慣れ親しんだ辛さ控えめの広東風と、シビ辛な本格四川系から選ぶことが出来る。

毎朝届く、新鮮な豚ひき肉の肉みそや、自家製のラー油、本場四川省から取り寄せた花椒を使った麻婆豆腐を楽しめるのも特徴だ。

 

時勢的なこともあり、デリバリーやテイクアウトでの注文も承っており、店頭でも出来立てアツアツの料理やお弁当が提供されている。

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先述したように魅力的なラインナップが並ぶ中、例によって「四川麻婆定食」を、今回は1辛で注文。

麻婆豆腐の辛さは辛さなし・0辛~3辛・激辛の6段階で選べる。唐辛子の刺激的な辛さが苦手な人でも本場の味を楽しめたり、その日の気分によって辛さを調整したりもできるので、とても嬉しい心遣いだ。

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注文が通るとすぐに、カウンター内の厨房から豪快に鍋を振るう姿や、小気味いい音が聞こる。それと同時に香り高いスパイスが店内を漂う。鼻とお腹を刺激し、食欲がますます掻き立てられる。

 

しばらくすると、激しくグツグツと音を立てて「四川麻婆定食」が入場した。

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四川麻婆定食

 

黒いトレーの上には、土鍋に鎮座した麻婆豆腐と、ご飯やスープ、ザーサイが並ぶ。麻婆豆腐は四川系らしく濃い褐色。グツグツと煮込まれていることもあり、醤と花椒の香りをより強く感じる。

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焦げ付かないよう、蓮華でかき混ぜてから麻婆豆腐をすくう。とろっっとろっだ。

柔らかな絹ごし豆腐に、ねっとりと醤や挽肉が絡みつく。オイル:とろみの比率は2:8。と言っても片栗粉のとろみではなく、豆板醤や甜麺醤のとろみである。

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見た目の通り濃いめの味。だが口当たりはとてもマイルドである。

唐辛子の辛さや花椒の痺れも感じるが、それよりも先に、肉みその甘みと旨味、コク、葱や生姜の風味も口の中いっぱいに広がる。ついご飯を掻き込みたくなるほど美味い!

そしてワンテンポ遅れて、じんわりと辛さやピリピリとシビれが舌を刺激する。

 

刺激が足りなければ、卓上に山椒のミルやラー油が置かれているので、辛さやシビれを自分好みに増すことも可能だ。

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とても食べやすく、味に奥行きと深みがある美味しい麻婆豆腐なので、四川麻婆豆腐の入門として強くオススメできる店である。

 

四川麻婆定食 880円(税込み)

 【麻(しびれ)】後からピリピリとした痺れ

 【辣(辛さ)】☆☆☆☆醤や挽肉の甘みやコクの後からじんわり感じる辛さ

 【豆腐】絹ごし豆腐

 【辛さスピード】遅い

 【オイル:とろみ比】2:8

 

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花梨麻婆飯店 あびこ店

お店のアカウント【Instagram

住所:大阪府大阪市住吉区苅田7丁目12-19

営業時間:火~木・日11時~23時(LO22時30分)/金土祝前日11時~24時(LO23時30分)
定休日:月曜日
※2022年1月現在の情報です

 

 

中華小菜 双琉(大阪・苅田)

大阪メトロ御堂筋線 あびこ駅より東へ400メートルほど、あびこ中央商店街を東に抜けると、左手にはビニールカーテンのナイスな外観のお店が見える。

ここは間違いなくウマい店だ!と、入店する前から確信してしまう店構え。「中華小菜 双琉」である。

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足を踏み入れると、店内に漂う香辛料の香りが食欲を掻き立てる。名物はもちろん、スパイスにこだわった看板メニュー「麻婆豆腐」「四川麻辣豆腐」。

今回はランチセットの「双琉 麻婆豆腐セット」「極痺 四川麻辣豆腐セット」の2種類を注文。

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しばらくすると「麻婆豆腐セット」が登場。

テーブルに運ばれる時から、様々なスパイスの爽やかな香りが立ち上る。

 

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麻婆豆腐セット

 

セットには小鉢・サラダ・スープ・漬物・ライスの5品が付く。今回の小鉢にはお米独特の柔らかい甘みとゴマ油が香る焼きビーフン。メインを張れるほどおいしく、小鉢ではなく大皿でお腹いっぱい食べたいくら美味しい。

漬物はあっさりとした高菜。麻婆豆腐の辛さで熱くなった口直しにもピッタリ。サラダは自家栽培した野菜が用いられており、1品1品こだわりを感じる。

 

麻婆豆腐のオイル:とろみの比率は8:2。少しもったりとしたとろみを纏う。つるんとした喉越しの絹ごし豆腐に、2種類の豆板醤の複雑な辛さと旨味、そしてコク。さらにはほのかな花椒の香りもたまらない!

口の中で広がる辛くもほんのり甘さを感じる麻婆豆腐はまさしく絶品。

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満を持して本命の「極痺 四川麻辣豆腐セット」が登場。こちらは先の麻婆豆腐とは異なり、器ではなく土鍋に入っての入場である。こちらもセットメニューは麻婆豆腐セットと同じだ。

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四川麻辣豆腐セット 1300円

 

蓋を開ける瞬間のワクワク感はとてもたまらない…

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蓋を開けると、赤く透き通ったオイルの海に、これでもか!というくらい隙間なく表面に敷き詰められたスパイスたち。オーナーさんが四川より取り寄せた4種類の豆板醤と、13種類ものこだわりのスパイスが使われている。

一般的な四川麻婆豆腐とは一線を画しており、とても芳醇で爽やか、かつ刺激的な香りが鼻腔をくすぐる。

 

麻婆の頂きには緑が鮮やかに映える刻みネギと、真っ赤な鷹の爪がちょこんと鎮座する。とても可愛らしい。

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こちらもオイル:とろみの比率も8:2。

少し固めな豆腐の食感と、ガリガリとした粗挽きの花椒や黒胡椒などのスパイスの歯ごたえが面白い。

豆腐は絹でも木綿でもなく焼き豆腐。そのためしっかりと味が馴染み、香りまでもしっかりと纏っていてとても美味しい。

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四川系の激辛だけをウリにするのではなく、辛さや香り、痺れを追及し辿り着いた極上の麻婆豆腐である。

しっかりとした辛さの中に、醤や胡椒、陳皮などの様々なスパイスの複雑で爽快な香りと風味、そしてあとからピリっと痺れを存分に楽しめる。

 

妥協のない数々のこだわりは、香りや深いコクとして確実に表れていた。

この素晴らしい逸品に、ぜひとも五感で楽しんでほしい。

 

双琉 麻婆豆腐セット 1,000円(税込み)

 【麻(しびれ)】ガツンとパンチが効いた黒胡椒と、ほんのり爽やかな花椒の痺れ

 【辣(辛さ)】 ★★☆☆☆心地のいい辛さ

 【豆腐】絹豆腐

 【辛さスピード】とても遅い

 【オイル:とろみ比】2:8

 

極痺 麻辣豆腐セット 1,300円(税込み)

 【麻(しびれ)】ガツンと爽快な13種のスパイスの香りとしっかりとした痺れ

 【辣(辛さ)】 ★★★★☆辛さだけでなく香りやコク、旨味を感じる辛さ

 【豆腐】焼き豆腐

 【辛さスピード】とても遅い

 【オイル:とろみ比】2:8

 

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中華小菜 双琉

お店のアカウント【Instagram

住所:大阪府大阪市住吉区苅田5丁目6-5

営業時間:11時45分〜14時15分(LO13時45分)/17時30分〜22時(LO21時15分)
定休日:月曜日・不定
※2022年1月現在の情報です

 

 

大衆中華と餃子専門店 まるい飯店(大阪・沢之町)

南海電鉄 沢ノ町駅から徒歩2~3分、Joshin住吉店の向かいにある「まるい飯店」。

ここは「浪速のロッキー・赤井英和が高校時代に通った店」として、テレビ番組や雑誌などのメディアで紹介される昭和53年(1978)創業の老舗の町中華店料理店だ。

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あべの筋に面した入口の前に掲げられた看板には、リーズナブルで豊富なメニューが空白を余す事なく記されており、かわいらしい暖簾をくぐる前から胃袋と心が鷲掴みされる。

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開店直後に入店。店内は時世的なこともあり、アクリル板などが設置されており、見た目に少しノイズがあるものの、落ち着いた内装に、赤いカウンター席と赤テーブル。この赤いテーブルで食べる中華は間違いなくうまいのだ。

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店頭の看板にはなかったが、もちろんランチや定食も充実しており、どれもリーズナブルで魅力的なラインナップが揃っている。

オススメは食材やラー油などにもこだわりが詰まった名物「焼餃子」。豊富なメニューに後ろ髪を引かれつつ、やはりここは「四川麻婆豆腐」定食を注文。

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待つことおよそ5分。ついに目の前に麻婆豆腐が着盆!

このスピード感は非常に嬉しい。

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四川麻婆豆腐定食

 

まず第一印象は、器がデカい!とてもデカい、そして深い!!

写真でサイズ感が伝わりにくいのが残念であるが、この器の幅は優に20cmを超えており、深さもある。2人前くらいの量はあるだろうか。これで935円は安すぎる…

そのボリューミーな麻婆豆腐のお供にはご飯にたくあん、中華スープ、そしてポテトサラダの面々だ。

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オイル:とろみの比率は1:9で、「四川」とあるが広東系のようなかなりとろみが強い。味は穏やかで唐辛子の辛さや刺激、花椒の痺れはあまり感じない。とてもマイルドであっさりとしていて食べやすい。そのためかネギの食感や香り、醤と挽肉の旨味と甘みがよく感じる。

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バクバクと何度も蓮華を口に運んでいると、舌先がかすかにピリピリとしてきた。かなり遅めの心地いい刺激である。

 

四川麻婆豆腐らしさはあまり感じることが出来なかったが、香辛料の香りや食材の旨さ、そして予想していた以上のボリューム感を楽しむことができた。

激辛最強級と謳う「長江麻辣豆腐」がメニューに記されていたので、次回訪問時には看板メニューの「焼餃子」と合わせて「長江麻辣豆腐」を満喫したい。

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麻婆豆腐定食 935円(税込み)

 【麻(しびれ)】舌が少し痺れる程度

 【辣(辛さ)】☆☆☆☆非常にマイルド

 【豆腐】絹

 【辛さスピード】とても遅い

 【オイル:とろみ比】1:9

 

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大衆中華と餃子専門店 まるい飯店

お店のアカウント【Facebook】【Instagram】【Twitter

住所:大阪府大阪市住吉区殿辻2丁目1-3

営業時間:11時30分〜14時/17時30分〜23時(LO22時30分)、日祝17時〜22時(LO21時30分)

定休日:月曜日

※2021年12月現在の情報です