中華小菜 双琉(大阪・苅田)
大阪メトロ御堂筋線 あびこ駅より東へ400メートルほど、あびこ中央商店街を東に抜けると、左手にはビニールカーテンのナイスな外観のお店が見える。
ここは間違いなくウマい店だ!と、入店する前から確信してしまう店構え。「中華小菜 双琉」である。
足を踏み入れると、店内に漂う香辛料の香りが食欲を掻き立てる。名物はもちろん、スパイスにこだわった看板メニュー「麻婆豆腐」「四川麻辣豆腐」。
今回はランチセットの「双琉 麻婆豆腐セット」「極痺 四川麻辣豆腐セット」の2種類を注文。
しばらくすると「麻婆豆腐セット」が登場。
テーブルに運ばれる時から、様々なスパイスの爽やかな香りが立ち上る。
麻婆豆腐セット
セットには小鉢・サラダ・スープ・漬物・ライスの5品が付く。今回の小鉢にはお米独特の柔らかい甘みとゴマ油が香る焼きビーフン。メインを張れるほどおいしく、小鉢ではなく大皿でお腹いっぱい食べたいくら美味しい。
漬物はあっさりとした高菜。麻婆豆腐の辛さで熱くなった口直しにもピッタリ。サラダは自家栽培した野菜が用いられており、1品1品こだわりを感じる。
麻婆豆腐のオイル:とろみの比率は8:2。少しもったりとしたとろみを纏う。つるんとした喉越しの絹ごし豆腐に、2種類の豆板醤の複雑な辛さと旨味、そしてコク。さらにはほのかな花椒の香りもたまらない!
口の中で広がる辛くもほんのり甘さを感じる麻婆豆腐はまさしく絶品。
満を持して本命の「極痺 四川麻辣豆腐セット」が登場。こちらは先の麻婆豆腐とは異なり、器ではなく土鍋に入っての入場である。こちらもセットメニューは麻婆豆腐セットと同じだ。
四川麻辣豆腐セット 1300円
蓋を開ける瞬間のワクワク感はとてもたまらない…
蓋を開けると、赤く透き通ったオイルの海に、これでもか!というくらい隙間なく表面に敷き詰められたスパイスたち。オーナーさんが四川より取り寄せた4種類の豆板醤と、13種類ものこだわりのスパイスが使われている。
一般的な四川麻婆豆腐とは一線を画しており、とても芳醇で爽やか、かつ刺激的な香りが鼻腔をくすぐる。
麻婆の頂きには緑が鮮やかに映える刻みネギと、真っ赤な鷹の爪がちょこんと鎮座する。とても可愛らしい。
こちらもオイル:とろみの比率も8:2。
少し固めな豆腐の食感と、ガリガリとした粗挽きの花椒や黒胡椒などのスパイスの歯ごたえが面白い。
豆腐は絹でも木綿でもなく焼き豆腐。そのためしっかりと味が馴染み、香りまでもしっかりと纏っていてとても美味しい。
四川系の激辛だけをウリにするのではなく、辛さや香り、痺れを追及し辿り着いた極上の麻婆豆腐である。
しっかりとした辛さの中に、醤や胡椒、陳皮などの様々なスパイスの複雑で爽快な香りと風味、そしてあとからピリっと痺れを存分に楽しめる。
妥協のない数々のこだわりは、香りや深いコクとして確実に表れていた。
この素晴らしい逸品に、ぜひとも五感で楽しんでほしい。
【麻(しびれ)】ガツンと爽快な13種のスパイスの香りとしっかりとした痺れ
【辣(辛さ)】 ★★★★☆辛さだけでなく香りやコク、旨味を感じる辛さ
【豆腐】焼き豆腐
【辛さスピード】とても遅い
【オイル:とろみ比】2:8
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中華小菜 双琉
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